「ナルト……」
「サスケ?」
「ナルトを、オレにくれるか?」
「/// うん」
X'masの贈り物 〜番外裏編〜
温もりを生み出した部屋の中。
サスケは優しくナルトの体を抱き締めた。
二人を隔てる服から伝わる小さな鼓動。
それが少しずつ大きくなっていくのを互いに感じ取っていた。
「ナルト」
「ん……」
啄ばむような軽いキス。
何度も何度も繰り返す。
今まではこの行為までで止めていたのだが……
いや、少し触れるだけのキスをするだけでも途方にもない時間を要したのだ。
二人の出会いから、二人の思いが通じるまで数ヶ月。
更に、ちょっとしたキスでさえもそれからまた数ヶ月。
そして、付き合い始めて約一年の時を経て……
今、この瞬間を迎えることが出来る……
年齢的にもまだ問題の残る二人の恋愛。
サスケは18歳、ナルトは13歳……
現状では世間一般からは快く思われないだろう。
キスはまだしも、一線を越えるような事は今の世の中では許されざること……
「オレ、捕まっちまうな」
「? 誰に?」
当たり前なことを、ナルトはまだ理解出来ていない。
法律などと言うものを、ちゃんと教わっていないから……
「お前を抱くことは、本来なら犯罪だ」
「え!?」
サスケの言葉が重く圧し掛かる。
当然である。
自分の想い人が、罪を犯すと言う事なのだ。
「だが、オレはもう我慢できねえよ」
「で、でも」
例え自分が望んでいる事でももし、と考えるとなれば話は別。
戸惑いを隠せないのも道理がいく。
ナルトはサスケの胸の中に納まりながらも小さく身じろいだ。
サスケに自分をあげてもいいという気持ちは変わらない。
はずなのに、法律と言う立ちはだかる壁が大きく見える。
「大丈夫。我慢できねえっていっただろ? それに、ナルトからの了承を得ることが出来たしな」
「……サスケ」
サスケの言う事は、それでもいけないこと。
同意が得られていても……
それでも、ナルトが欲しい。
そしてナルトも、サスケに喜んで欲しい……
「んっ///」
口付け、ゆっくりと馴染ませるように舌を差し入れていく。
急なことに驚き、それも初めてな感覚に躊躇するナルト。
「大丈夫か?」
「ちょっと……驚いたってば」
「ふ、そうだったな。初めてだからな」
「……サスケは?」
ナルトの頭に過ぎる不安。
だが、それを直ぐに拭い去ることが出来たのだ。
「オレも初めてだ」
と、額に一つだけキスを送る。
くすぐったそうに目を細めるナルト。
「余裕ねえかもしれねえ……」
自分も性行動に及ぶ事が初めてである為に、サスケは先走りそうになる。
それでもナルトを怖がらせないためにも自制心を保ちながら事を進めていく。
上着をゆっくりと脱がせ、露になる肌にゆっくりと手を宛がった。
「ひゃっ!」
室温よりも低い体温を帯びた手に触れられ、驚くナルト。
だが、触れたその場所が直ぐに熱くなる。
「んっ……/// ふぁ……」
ただ単なる触れるだけの愛撫。
それでも、快感を知らないナルトはそれだけでも十二分に敏感に反応する。
気持ち悪く思うこともなく、素直にサスケの愛撫を受けた。
胸の突起に触れられ、電気に似た感覚が身体中を駆け回る。
「ああぁ/// さ、さすけ……ぇ」
「大丈夫。オレに任せろ」
耳元で呟かれ、小さく頷く。
自分よりも大きな手がズボンの隙間から忍び込む。
「え!?」
まさかそんな場所に手を入れられるとは思いも寄らなかったナルト。
だが、ナルトの言葉を待つことなく下着の下にまで手を差し入れた。
「! やっ……だぁ…… き、汚い」
性教育を受けているはずのナルトだったが、それをちゃんと頭に入れていなかったのか。
サスケが手に触れた箇所は排泄のみの目的だけしか持っていないと思っていたナルトは拒絶した。
サスケはそれでも手を退けることなく、しかもズボンを全て脱がせて、まだ精通も迎えていないであろうナルトの露になった
幼い性器を手で包み込んだ。
「ひゃう!!!」
襲い来る強い快感に体を撓らせる。
「んっ/// だ、ダメだってばぁ……」
顔を手で隠し、迫り来る快感に抵抗する。
自分でも目的以外で触れることのない場所を、サスケが触れていると思うだけで嫌悪感が生まれる。
そして、そう思っていても拭えない排泄感。
「出せよ……」
「ふあぁあ///」
あっけなくサスケの手の中で迎えた、精通……
まだはっきりとした成長を仕切れていないのか、幾分か薄い精液がサスケの手を濡らした。
「はぁ、はぁ……」
薄い胸を上下して、吐精した余韻を逃そうと呼吸を繰り返す。
その暇もなくサスケは更に行為を続けていった。
「ひやっ!!! な、何!!?」
体を俯きにされ、腰を突き出すような格好にされる。
双丘の合間に隠れるナルトの秘所に、ナルトの精液で濡れた手で触れる。
「や……だ、……そこは!」
自分でも触れたことのない、そして自分でも見ることのない箇所を、サスケが触れ、目の当たりにする。
羞恥心と嫌悪感が一気に膨れ上がる。
「さ、サスケぇ……」
執拗にナルトの秘所を撫上げ、ゆっくりと慣らしていく。
濡れていく蕾に指を当てる。
「っ!!! ―――っ!!!」
先端が入っただけで襲い来る激痛に声を上げることなく涙を零すナルト。
「やだっ! サスケ!!!」
「こうでもしねえともっと痛えんだ……」
只でさえ体格差が大きい二人。
痛がるナルト。
何とかして痛みをなくそうと、ナルトを落ち着かせ無駄な力を抜こうとするサスケ。
同時にナルトの陰茎へと刺激を送ってみる。
「ひゃぁ!」
一瞬気が逸れたのか、きつく締まるナルトの秘所が心なしか緩くなった。
その間で徐々に指を進めていく。
追い出そうと抵抗に逆らうように……
だが忘れないように、前の刺激も加えていくことによってその抵抗がゆっくりと緩んでいく。
「……指全部入ったぞ?」
「う、嘘……」
「嘘言ってどうすんだよ」
言いながらも少しだけ指を折り曲げてみる。
「あああ!」
「……いきなりの当たりか」
一寸した知識を持っていたサスケは、運よくもナルトが一番感じる箇所を当てた。
先程まで以上の快感に、ナルトは甲高く喘ぐことしか出来なかった。
「ふ……ぁあ……」
前立腺を刺激され、陰茎までも手に包まれ、どれも初めてで体の中に染み渡っていく。
指を一度引き抜かれたことに安堵したのだが、また入り込んできたときは体を強張らせた。
二本……三本と指を増やされていくが、最初の圧迫感は何処に行ったのか……
「そろそろいいか……」
頃合を気計らったかのように、衣類を全て脱ぎ払い生まれたての姿となるサスケ。
ナルトは、そんなサスケに見惚れてしまった。
綺麗な体つきだったことに……
「挿入れるぜ?」
「っあ……」
先程までサスケの指によって解されてきた秘所に、熱い何かが触れる。
視線がそちらへと泳いで、ナルトはギョッとする。
もうはち切れんばかりに成長したサスケの陰茎が、自分の入り口に当たっている。
自分とは形も色合いも違うそれ。
大きさも断然違っていて、本当にこれが……と思うと、慄いてしまう。
指での痛みとはまた違った痛みが襲ってくる。
「っ――! んんっぅ……」
「息を吐いて……」
先端が潜り込んで来たときに、サスケは呟く。
言われたとおりに息を吐く。
そうすることでナルトは身体から力を抜き払い、サスケは少しだけ腰を進めた。
「ひっ……くぅ……」
「もう一回ゆっくりと息を吐いて……」
ゆっくりと押し入るサスケの陰茎。
体内でその存在感がゆるりと大きくなっていく。
不思議と痛みはなかった。
無論、全くとは言いがたがったし、圧迫感はどうしても拭うことは出来なかったが……
「ふ……ぁ」
「お前の中、熱いな……」
ほぼ全てを忍び込ませ、サスケはナルトの体内の熱さを感じ取った。
絞るように締めつけるナルトの体内。
そしてナルトの痴態に下腹部に力が入る。
ナルトの体内で主張するサスケの熱にナルトはしなやかに身体を弧を描いた。
後からの体勢を正常位へと、軽いナルトの身体を反転させた。
その間に達しそうになるのを必死に抑え、ナルトの呼吸が整ったことを確認してから、ゆっくりと律動を開始した。
「ひゃっ/// あぅ」
小刻みに前後するサスケの腰に足を絡ませ、サスケの背中に腕を回した。
儚いながらも自分からも動こうとするナルトに、サスケは更にナルトを追い立てていく。
「くっ……ナルトっ!」
「んっ! ふあぁ――――――!!!」
急に動きが激しくなる。
腰を打ちつけ、最奥へと到達するサスケの熱に、ナルトは眩暈を覚えた。
お互い初めてのことだったためか……
二人は我慢できずに頂点へと上り詰めた。
「あぁ! んっ///」
「はぁ……ナルト」
中に爆ぜるサスケの熱を受け止め、ナルトは耐え切れない衝撃に徐々に意識を手放した。
そんなナルトの耳に届く筈もない言葉だったが、サスケは最後に一言呟く。
「もう……今日みたいに不安がるようなことはしねえ……」
夕方の出来事を謝罪するかのように……
ナルトの小さな身体を優しく包み込んで、行為後の余韻に浸りつつ誘われる眠気に身を委ねた……
甘い、二人のクリスマス……
また次の年も、またその次の年も……
同じように迎えることが出来ることを夢見て……
END
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